更年期で夫婦の深刻な危機を迎えたと約30%が答えるデータがあります。*1更年期障害で妻が性格が変わってしまったという方もおられます。
女性の更年期をきっかけに大きな亀裂が入る前に、できる対策は色々あります。
実際の当社のサービスを利用される方も「このままでは辛い」「何のために妻や家庭に尽くしてきたのが分からない」というご相談をいただきます。
しかし人生100年時代で言えば更年期は折り返し地点。今後の夫婦の在り方を考える良いきっかけにもなります。
今日は更年期を夫婦の別居や離婚などの危機に変えないために必要なことをお伝えします。
そもそも更年期障害って何
「更年期」というのは「思春期」と同じで誰でも迎える時期です。閉経(平均50歳)を挟む前後5年、計10年の時期を言います。
そして、その時期に症状が出てきて当人や周囲の人含め日常生活に支障がでることを「更年期障害」と言います。
思春期は急激なホルモンの変化で男性はより男性らしく、女性は女性らしく変化したと思いますが、更年期はホルモンの急激な低下によるものです。
男性にも更年期はありますが、一般的には定年後の方が多いようですが、最近はストレスが原因で男性ホルモンが低下し、更年期障害の症状が出られる方もおられます。
そして、その中には「身体的症状」と「精神的症状」があります。
更年期の時期、女性が鬱になるリスクは2倍というデータもアメリカの国立衛生研究所から出されています。
更年期障害の症状とは
更年期障害の症状は100~200とも言われており、他人にもわかる症状や本人にしかわからない症状があります。
また更年期障害は個人差が大きく、症状が全くない人もいれば、仕事を辞めてしまう、日常生活ができなくなるくらい深刻になる方もおられます。
だからこそ、当人や周囲の人も「その人の性格・人間性の問題」として片付けてしまい、溝が生まれてしまうのです。
またそのことで当事者が「自分は人間としておかしいのではないか」と追いつけられるケースもあります。
他方、責任感が強く、まじめで頑張り屋の人や、多くのストレスを受けている人ほど更年期障害は深刻化しやすくなることもわかっています。
更年期障害で外からわかる症状
・イライラしている
・落ち込みが出ている
・食欲が異常に出る
・食欲が落ちる
・発汗 ・冷えのぼせ(短期間で暑がったり寒がったりする)
・家事が疎かになる
・物忘れが激しくなる
更年期障害で本人にしかわからない症状
・月経の量が増えたり、ダラダラ続く
・体のだるさ ・ひどい頭痛や肩こり
・不眠症(眠れない、寝つきが悪い、途中で目が覚める)
・関節や体の痛み
更年期障害で夫婦が危機を迎える理由
①女性がこれまで理性で我慢していたことや不満が我慢できなくなる
②不調を「怠け」や「人間性の問題」にされ「ちゃんとしろ」と言われる
③体に辛い症状が出ていないことに対してパートナーに気づいてもらえない
④辛さを吐き出す場所が持てない
⑤子供や介護など共通する問題に対するパートナーの関りに対して不満が出る
特に
⑤子供や介護など共通する問題に対するパートナーの関りに対して不満が出る
は、不調に合わせて良く起こる問題で、当社でもご相談される方のほとんどが⑤に絡ませて相談される方が多いです。
「子供との問題で夫がいつも子供の肩を持つ」
「夫の親との間で起こった話をあまり話を聞いてくれない」
など、この時期特有に起因するしておられる方が多くおられます。
だからこそこの時期に重なる問題にどう対処していくかが今後に大きくかかわってきます。
更年期障害の妻に見えている景色とは
更年期障害で体調が辛くなると物事が客観的に見れなくなります。
・私は家族の迷惑になっている
・私は社会の役に立っていない
そこから派生して
・私は家族に大切に思われていない
・職場でも嫌われている
・周りは私の言うことを聞いてくれない
という思考に発展していたりします。
そして周囲の方に知ってもらいたいのは
「この時の状態は通常の状態ではない」ということです。本来のパートナーの姿ではありません。
また「当事者が今一番苦しい思いをしている」ということを知ってもらいたいのです。
更年期障害で夫ができる対処法
更年期障害の女性に言ってはいけないこと
気を付けてほしいのはパートナーに「あなたの考え方は間違っている」と正しさで相手を評価することです。
これをやると回復が遅れるどころか回復が遅れてしまいます。
また、
「病院行けば?」
「ちゃんとして」
「周りで更年期障害で辛い人知らないんだけど」
といった言葉で深い傷を負っている女性もおられます。
一番必要なことは
「そうなんだね、大変だったね」
→大変な思いをしていることに共感する
「そんなつもりはなかったんだけど辛い思いをさせてしまってごめんね」
→どっちが正しいだけではなく、誤解が生じた事態を認める
など相手の気持ちに「共感」し、「よりそう」ことです。
それは相手が攻撃的な言葉を投げた時も必要です。
相手の言い分を正しいか判断するのではなく、相手が今感じている感情で辛さを抱えていることを認めてあげるというとイメージしやすいと思います。
また、「更年期障害で動けなくなっても、辛くてもあなたは大切な家族である」ことを伝え続けていくことも大事です。
ある夫婦が辿った道
更年期障害がひどいNさん。ご本人からは
「夫からの理解が足りない」
ということや
「家族の中でいつも私が悪者になる」
と言ったご相談をうけていました。
他方、パートナーの男性からは
「妻がとても攻撃的になる」
「子供をかばうと自分が悪者になる」
「妻を大事に思っているのに受け入れてもらえない」
などのご相談を同時に受けていました。
そこで男性にお願いしたのは
奥様に「大丈夫?」と声掛けを日常的に行うこと
奥様に対してはカウンセラーになった気持ちで話を聞き、とにかく吐き出さして共感すること
をまず行ってもらいました。
その後女性とのカウンセラーで
「体の調子はものすごく良くなったわけではないけれど、夫の気遣いで精神的にとても楽になりました」
というお声をいただきました。
そこから奥様も少しずつ変わっていかれたのです。
自分の思考の歪みに気づかれて、少しずつ取り組まれています。
でもまだまだここからがスタートです。ここまででだいたい3か月くらいでしょうか?3か月もあれば早い方かもしれません。
奥様が変わった大きな理由は「自分はパートナーに大事に思われているんだ」という気づきがあったことです。
パートナーの愛情は前から変わっていないのですが、その愛情を感じ取る「センサー」が正常に働くまでにはパートナーの踏み込んだ対応が必要になるのです。
テクノロジーを用いた第三者の介入による解決
ここまで至るのに使っていただいたのが「よりそる」という私たちのサービスです。LINEアプリを使って日頃から女性の体調を共有したり、なかなか伝わりにくい「女性がパートナーに何をしてほしいか」を言語化していただくコミュニケーションシステムです。
互いの状況が分かることで、信頼感が生まれ、関係が改善すると共に更年期障害を共に乗り越えられるようになります。
男女ともにカウンセリングの利用も可。お二人で解決できない問題はカウンセリングで伴奏させていただきます。
ご興味がある方はコチラからチェックしてみてください。
また、パートナーにお声掛けされる時は
「体調が辛そうだからこちらを一緒に使ってみたい」とお伝えになるのがおススメです。
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